「何ヶ月通っても治療が終わらずお金ばかりかかる」
「説明がなく、よくなるのか不安」
歯医者に通っていて「不安を感じたことがある」という人は、6割以上にものぼるという調査結果があります。
通院後の後悔を回避するためには「人に聞く」「ネットで調べる」など、事前の情報収集が大切です。
この記事では、今すぐできる情報収集の方法として、歯科医院のホームページから自分に合った歯医者を選ぶ方法をお伝えします。
出典:KYODO NEWS PRWIRE「歯医者と歯科治療に対するイメージ」に関する調査
歯医者選びのはじめの一歩はホームページから
歯科医院のホームページには、院長の思いや医院の特徴など、患者さんに伝えたい情報が詳しく記載されています。
歯医者選びで困ったときは、ホームページである程度選択項目を絞り込むことで、ミスマッチのリスクを減らせます。
ただし、情報が多すぎるとかえって迷ってしまうため、あらかじめ重要なポイントを確認しておきましょう。
歯科医院選びでホームページを見る際の2大ポイント

今や歯科医院の数はコンビニ以上。
通いやすい自宅や会社近くの歯科医院をピックアップしただけでも、かなりのサイトがヒットします。
情報の多さで疲れてしまわないよう、事前に自分の希望をある程度ハッキリさせておきましょう。
ここでは、ホームページを見る際に絶対に抑えておきたいポイントを2つご紹介します。
1. 自分の希望に合う治療が提供されているか
トップページや「院長紹介」「医院理念」のページには、その医院の方針など、最も大切にしているポイントが記載されています。
そこから読み取れる内容をもとに、どんな方に向いているかの例をまとめました。
- 歯周病を専門としており、手術を伴う難しい症例にも対応しています
→ 他院で「抜歯しかない」と言われた方や重度の歯周病でお悩みの方 - 虫歯・歯周病にならないための、オーダーメイドの予防プログラムをご提案します。
→ 定期的にメンテナンスを受けたい方、今だけでなく一生涯歯を健康に保ちたい方 - 患者さまとのコミュニケーションを第一に考え、十分なカウンセリング時間を確保しています
→ 不安感が強く、時間をかけてしっかり話を聞いてほしい方 - 診療内容ごとに専門分野の歯科医師・歯科衛生士が担当するチーム医療体制をとっています
→ 虫歯・歯周病・矯正・インプラントなど1院でまとめて専門的にみてほしい方
このように、どのような方のためにどんな治療を大切にしているのかがわかります。
加えて、院長の経歴にも注目してみましょう。
経歴に自信がある歯科医師ほど、自分の学んできたことや専門分野などを詳しく紹介している傾向があります。
特に、学会の「専門医」や「認定医」であるかは、その分野においての知識や経験がわかるため、医院選びの判断材料になります。
(例:日本歯周病学会認定歯周病専門医、日本小児歯科学会認定小児歯科専門医 など)
2. 設備が充実しているか
適切な治療を行うためには、正確な診断ができる設備が整っているかが重要なポイントです。
設備については、画像付きで紹介しているホームページが多いので確認しましょう。
精密な治療をするためには、「歯科用CT」と「マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)」が役立ちます。
2つの設備の特徴は、以下の通りです。
設備名 | 特徴・用途 | 主な使用シーン |
---|---|---|
歯科用CT | 顎の骨や神経の位置などを立体的に把握できる画像診断器 | インプラント手術、親知らずの難抜歯、歯根病変の診断 |
マイクロスコープ | 肉眼で見えない細部を最大20倍に拡大して確認できる歯科用顕微鏡 | 精密な根管治療、虫歯・歯石の取り残し防止 |
虫歯や歯周病の診断など、一般的な歯科治療であれば、どこの医院にもあるデンタルレントゲン(部分的な撮影)やパノラマレントゲン(全体の歯を撮影)で対応できます。
しかし、歯の根っこや骨の形状を詳しく調べたい場合には、2D画像だけでは情報が足りないことも。
より精度の高い治療を求めるなら、歯科用CTやマイクロスコープのある医院を選ぶことが重要です。
歯科用CTとマイクロスコープを導入している医院は多くはないため、他院との差別化ポイントになります。
マイクロスコープを使用しない場合でも、最低限「拡大鏡(ルーペ)」を使っているかは、精密な治療を行う医院かどうかの一つの目安です。
ホームページと実際の情報で最適な歯医者選びを
ホームページで行ってみたい歯医者を見つけたら、実際に治療を受けて、信頼できる歯医者かを判断しましょう。
ただし、歯医者の腕の良さは初診だけで見抜けるものではありません。
治療後の再発がないか、被せ物が長く安定して使えるかなど、本当に良い治療だったかは数年経ってからわかることも多いからです。
初診時はホームページで確認した内容だけでなく、
- 必要な検査が適切に行われているか
- 丁寧な説明と治療法の提案があるか
この2点を必ず確認してください。
この2つのポイントを満たしていれば、正確な診断に基づいた、患者さん主体の治療を心がけている医院といえます。
もし合わないと感じたら、歯医者を変えることも考えましょう。
どの歯医者に通うかによって、将来残せる歯の本数が変わってくることもあります。
本当に信頼できる歯医者に出会うためには、複数の歯科医院に足を運び、治療内容や対応を比較確認することも大切です。
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